名古屋市交通局 サイン計画バリアフリールート案内(栄駅サイン設計)2018

栄駅は地下鉄東山線と名城線が交差し、さらに地下街や地上のバスターミナルとも繋がるので、上下階への移動経路が複雑な駅です。バリアフリー案内サインとしての新しい試みとして、改札階のエレベーター同士をリーディングラインで繋ぎました。

リーディングラインは視覚障害者誘導用ブロック(点字ブロック)の中に敷設しています。床面のリーディングラインでエレベーターを案内する事例はありますが、擦り切れて消えかかり、環境汚染になっているような状況が見受けられことがあります。誘導ブロックの凹部にラインを敷けば耐久性が格段にあがります。誘導ブロックは必ずエレベーターに向かって設置されています。

誘導ブロックというのは視覚障害者のための設備なのですが、実は車いす使用者からはデコボコして移動しにくい、という本音が語られるものです。両者がWin-winの関係になるよう利用できないか、と考えたものです。

誘導ブロックに敷いたリーディングラインの色や摩擦係数は試作品を駅に設置して、評価調査をしました。誘導ブロックを利用する際の白杖使用に不具合が生じないかどうか、リーディングラインを見て利用する人が見やすいかどうか、などを調べています。