教育・研究施設のサイン計画沖縄科学技術大学院大学(OIST)2015

研究と教育の融合や変化に柔軟に対応し自由に共同研究が出来る、世界最高水準の科学技術教育研究の場でとして創設された、沖縄科学技術大学院大学(OIST)のサイン計画です。

サインは大学創設のコンセプトにそって計画されています。キャンパス内の案内は、番地システムに拠っています。固定化した研究分野名はありません。各研究棟にフロア、ゾーン、部屋・小間の順に体系的に振られた、番地のルールを理解して移動すると、目的の場所に到達することができます。

サインの配置

エレベータホールなど、各フロアでの移動の拠点となる場所にフロアガイドを配置し、各室にはその場所の機能に即した形態の識別サインを掲げています。不特定の外来者が多く訪れるエリアを除いて、矢印で方向を示すサインは基本的に設けていなません。

主表記は英語

国際性が特徴の一つであるOISTは、教員と学生の半分以上が外国人で、英語を公用語としています。従ってサインは英語を主表記とし、日本語は外来者やメンテナンスのための補助表記としてレイアウト配分しました。

デザインと素材

OISTの施設は順次建設されてゆく計画です。柔軟な運営はサインの変更が頻繁に行われることを意味します。そのため、いつまでも同じサインが作れること、表示の書替が簡単なことを重視し、素材は汎用材を用いて簡単な構造としました。

屋外では沖縄の強い日差しに耐えうる堅固な素材と製法を用い、屋内の室名板は、親しみのある素材として木質の落ち着いた色のプレートを採用しました。一方、フロアガイドは、沖縄地方の伝統工芸である紅型からインスピレーションを得た、ビビッドな配色のグラフィックデザインとしました。